内窓設置でも、結構、色々やります

住まいの暑さ・寒さ対策で、最も簡単に施工が出来て大きな効果を感じるのは『内窓の設置』です。室内に冷暖房をしても、普通の状態だと窓から約60%の熱が逃げていくそうです。実際には、床からも壁からも熱は逃げていくのですが、最もロスが発生するのがサッシ窓ですので、そこに手を打つというのが「樹脂サッシの内窓を付ける」という工事です。

単に「内窓を付ける」というだけならサッシ屋さんに任せておけばいいんですが、リフォーム屋である我々が行うとなると「色んな不具合を一挙に解決しましょう」という事になりますので、色んな付随工事が発生して来るんです。今日もそういう案件を1件、完了させました。

あるお客様から「冬が寒いので、内窓を付けてほしい」というご依頼があり、現場を確認させて頂きました。すると、色んな改善点や、内窓を設置するにあたっての問題点が見えて来たんです。(いつもの事ですが・・・)

問題①内窓を設置するには、物入れの建具に干渉する。(下の写真の右側の扉が開かなくなる)



問題②入り口に3センチの段差があるため、足が不自由なお母様が躓いてしまう。(廊下のフローリング側が低くなっています)



問題③上記の②を解決するためにバリアフリーにすると、ガス栓が床面にあるため、その嵩上げが必要になって来る。



お母様に話しを伺ってみると「どうせバリアフリーにするなら、畳がいい」との事でしたので、床の上に畳を敷いて、バリアフリーにする事としました。

解決策①内窓設置のため、窓枠を内側にふかす。

解決策②建具の右側の扉を、干渉する分、短くカットする。

解決策③3センチの薄い畳を敷いて、バリアフリーにする。

解決策④ガス栓を嵩上げする。

解決策⑤上記④のため、木の枠を作ってガス栓を固定させる。

以上の5つの対策を同時に行えば、今まで以上に使い勝手が良くなって、内窓を施工する事が出来るようになります。

という事で、内窓設置のために必要な職人は「サッシ屋さん」「大工さん」「畳屋さん」「ガス屋さん」「建具屋さん」という5職種の職人さんが必要になって来るし、住みながらの工事ですから工事を短くする必要があり、手順も含めて流れるように工事を進めていかないといけません。こういうところが、リフォーム屋の腕の見せ所です。

こういう、複数職種の職人が入る場合には、事前の現場確認を十分に行う事が最も大切です。と同時に、お客様の意思を全員で共有化しないといけないため、私がいかに的確に、全職人さん達に伝えて動かすかという事が、最大のポイントなのではないかと思います。

という事で、お客様には申し訳なかったのですが、現調には各職人さんを呼んで、特に相互に絡みがある人同士は同席し、度重なる現調をさせて頂きました。何事も成功のためには準備が最も大切ですので、この点はご不便でもご理解を頂かなければばりません。

例えば、こんな感じでサッシ屋さんと大工さんに打ち合わせさせて頂きました。これは「ふかし枠」「内窓サッシ」「建具」の干渉の確認です。



こういう度重なる現調を重ねて、いよいよ工事着手です。

まずは、サッシのふかし枠を作り、ガス栓を外します。

 

そして、内窓の設置です。

 

現場合わせで確認するため、ガス栓の枠を2パターン作成し、現場に設置してみて良かった方を採用しました。勿論この時、高さはバリアフリーになるように調整してます。

 

この木枠にガス栓を設置し、ここまでで初日が終了です。



2日目の朝に、畳の実寸を測り、当日の夕方には畳を入れます。ここまで来ると、ほぼ完成形が見えて来ますね。これで2日目が完了です。



そうして最終日には、横幅を短くカットした建具を入れますが、畳のヘリやガス栓に当たらないよう、ミリ単位での建具調整を行います。



ここまでやって、やっと『内窓設置工事の完了』です。

 

ここまで手を掛けても、大きな工事代にはならないので、リフォーム業は細かい点に苦労する割に、採算が合わないという方もいらっしゃいます。しかし今回の工事では、お客様のご要望は全て満足頂いたし、職人不足の状況にあって3日間の工事で完成させましたから、大変喜ばれてました。私は正直「ホッとした」という事の方が強いのですが、こういう事の積み重ねこそ、リフォーム業であると考えるしかないですね。準備に時間を掛けて、ここまでやると、私達も達成感があるし、協力し合った職人同士も、いいコミュニケーションになったという気がします。これが、別の仕事にも活きて来るので、それが最大の成果かも知れないですね。

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