M様にお話しを伺いました

昨日のブログにアップさせて頂きましたM様に、これまでの復旧工事の経過について、率直なご意見・ご感想をお伺いしましたので、簡単にご紹介させて頂きます。

M様は、アクアス事務所から歩いて数分の緑町に住まれてるのですが、震災前までは全くお仕事のご依頼を受けた事がありませんでした。「罹災判定:全壊」を受けましたので、震災直後から須賀川アリーナで過ごされていたそうで、そこでふと、眼に入ったのが、2011年4月6日付のマメタイムスさんの記事だったそうです。その時の記事が、これです。



<画像をクリックすると、拡大して見れます>

「被災建物の診断をします」という言葉が気になり、今でもこの記事の切り抜きを大切に持たれているそうです。この記事を見て、アクアスへ調査のご依頼があった数は、100件を越えています。四代目・五代目源右エ門さん父子は、私の立てた鬼のような強行スケジュールにも負けず、本当によく調査に回って下さいました。

M様邸では、震災によって隣接する道路が完全に破壊され、約8ヶ月間も通行止めになってましたので、道路工事が終わったタイミングで、アクアスへご相談にいらっしゃいました。対応させて頂いた源右エ門さんと私の説明に、非常に納得されたそうで『「源右エ門-アクアス」のラインで、最後まで対応してほしい』というご依頼を頂き、寒い冬が開けた4月中旬から、本格的な復旧工事を開始致しました。

工事の手順は、長く住み続ける事が出来るよう、建物の事を第一にした手順で進めさせて頂きました。

最初は傾き直し(不陸調整)工事で、これによって、建物が水平になっただけでなく、動かなかったサッシも全て正常に戻り、倒れていた壁も全て、垂直に戻った事に、大変喜ばれてました。特に安心感を与えたのが、檜(ひのき)を土台に据えた事でした。この写真の通りで「継ぎはぎではなく、一本モノの木で面として受けてくれてるので、見ているだけで安定感が分かる」と仰ってました。



次に喜んで頂けたのが、給排水をやり直したところです。M様のお宅は、冬は北側から冷たい風が直接当たるため、毎年、水道管の凍結に悩まされていたそうです。点検してみましたら、給水管の内部が錆ついて水の出が悪くなってましたので、古い鉄管を樹脂製の給水管に換えました。これによって、水の出が格段に良くなりました。また樹脂製の給水管を発泡スチロールで保護し、その下にヒーターもシッカリ付けましたので、今度の冬は、凍結を心配する事なく、安心してお過ごし頂ける事と思います。合わせて、雨水排水もうまく流れるように、改善致しました。

 

それから最後に、犬走りの工事です。道路工事によって、犬走りが最も低くなってしまったため、雨の際に水が溜まっていました。このままでは、大型トラックや余震の振動によって、地盤が軟弱化してしまう恐れがありましたので、水捌け改良の工事をしました。



M様いわく「素人目にも、勾配が取れているのが一目で分かる。これまでは、雨が降ると水が溜まって不安でしたが、今は『雨が降って、早く、水の流れるのを見たい』という気持ちです」と仰ってました。

ここまで工事を進めて来て「最初に出会った頃のM様と比較すれば、考えられない位、明るい表情になっているな」と私も感じます。これは、復旧工事に携わる私共にとっては、この上ない喜びです。

被災地で暮らしている我々は、震災直後には「これから先、一体どうなっていくんだろう?」という不安で一杯でしたが、復旧工事を通して、色んな方々の力をお借りしながらここまでやって来て、今ではM様と一緒に、笑いながらお住まいの復旧工事を楽しめるようになった事が、夢のような出来事だと感じられます。震災直後と比較すれば、着実に皆、明るい未来に向けて進んでいるなと感じます。

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